上越よみうりは読売新聞に無料で折り込まれる日刊紙です。旧上越市を中心に政治・経済・サークル活動・スポーツ・イベント等、身近な話題を取材報道している市民新聞です。

切り絵でたどる昭和30年代「消えかけた思い出 今ここに」

 上越市石橋2の西山英夫さん(67)は、定年退職後の新たなライフワークとして切り絵制作を60歳から始め、中でも昭和30年代の直江津や高田の暮らしの風景を多く描いています。上越よみうりでは2015年3月11日付から毎週水曜、西山さんによる「昭和シリーズ作品」を連載で紹介しています。紙面に掲載した作品をここで紹介します。


(50)「コッペル号」

2015年3月4日からスタートした本連載は今回で最終回。1年間の締めくくりにコッペル号の登場です

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(49)「あ〜腰いて」

寒空の下、湯気が立ち上る。ばあちゃんが腰をかがめて仕事に励む

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(48)「春を待つ」

昔の直江津駅とマルケーバス。重苦しい雪雲が晴れて気分も少し軽やかだ

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(47)「家族だんらん」

外は雪しんしん。みんなでこたつにあたれば、体も心も温まる。ねこもうたた寝

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(46)「焼きいも売り」

焼きいも売りのリヤカーがやって来た。近所の老若男女がこぞって集まる。「あーいい匂い」、「あったかいねぇ」

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(45)「冬の夕焼け」

真冬は、暗く、寒さも降雪も厳しい。まれに、晴れ間がのぞく夕暮れが訪れて、みんながホッとする

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(44)「年明けて」

空は鉛色、重苦しい雪雲が頭上に垂れ込める雪国の新年。「今年もお互い元気で。頼むわね」

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(43)「ねずみの年越し」

猫の目をかい潜り、ねずみたちが年越し準備に大わらわ。へびにも気をつけて

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(42)「いい匂い」

囲炉裏でいもが煮えている。いい匂いが漂って、もうすぐ食べ頃。ネコも暖をとる

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(41)「唐傘咲く」

北風に吹かれ、角巻やとんびが揺れる。みぞれまじりの雨に唐傘の花が咲く

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(40)「いい匂い」

日暮れのお勝手にほの明るい電球灯る。もうすぐごはんが炊き上がる。割烹着やばあちゃんの手ぬぐいが懐かしい

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(39)「日が暮れる」

上級生たちが日暮れまで木登り遊び。そろそろ家路につく時間。からすもお山の寝床へ帰ってゆく

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(38)「寒風にさらす」

「今年の出来はどうかね?」、「おまんも干したね」。冷たい水できれいに洗われ、真っ白な大根。みずみずしい

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(37)「寒くなりましたね」

角巻、とんびの季節がやってきた。通りがかりに「いよいよ寒くなってきましたね」と声を掛け合う

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(36)「晩秋の雁木」

朝夕がぐんと冷え込み、雁木を歩く人の装いも冬めく。軒下には吊るし柿。冷たい乾風にさらされ、これから甘みが増していく

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(35)「わら打ち」

まだまだ太くはないが、今年も大根の初物がとれた。母さんがわら打ちをする音が土間から響いてくる

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(34)「子供の遊び」

ヨーヨーに飛び馬、輪回し――。子供たちの元気な声が夕焼け空にのぼっていく。みな夢中になって日暮れまで遊んだ

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(33)「はさ掛け作業」

秋には子供たちにも稲刈りの手伝いが待っていた。輝く稲穂、受け取りやすいように「いくよ」と軽やかに投げ渡す

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(32)「通りの往来」

通りをさわやかな風が吹き抜ける。路線バスやバイク、ダットサンがせわしなく行き交う。オート三輪もあちらこちらに

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(31)「ちゃぶ台囲んで」

ごはんに干物、みそ汁、漬け物、朝の風景。母さんの白い割烹着、壁には「のどじまん」と「火の用心」

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(30)「紙芝居屋さん」

「紙芝居屋さん来たよー」。子供たちが広場に集まってきた。あめを買ってなめながら、さあ、物語のはじまりはじまり

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(29)「秋の実」

収穫の季節がやって来た。今年は豊作。子供、大人が集まって秋祭りも開かれる

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(28)「道普請」

汗を流して道普請。新しい道路があちらこちらで整備されていく。厳しい暑さは和らいだが、過酷な仕事だ

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(27)「すずめとり」

子供たちの遊びのひとつ、すずめとり。じっと待って、「さぁ寄ってこい」

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(26)「地蔵さん参り」

お年寄りが花を手に地蔵さん参り。柿の実は青々とまだ固い。頭の上ではバッタが小休止して、地蔵さんの顔も優しい

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(25)「虫取り」

クワガタにオニヤンマ、セミもまだ元気に鳴いている。腰から虫かごを下げて林へ

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(24)「盛夏の夜」

日が落ちて、蝉が鳴きやんでも、まだ暑い。母さんがミシンを掛けている。蚊取り線香の煙がくゆる

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(23)「蚊帳を吊るす」

真夏の夜、蚊帳を吊るす。「蚊が入らんよう早く入ろう」

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(22)「夏の釣り」

日が傾き、暑さが少し和らいだ。夕風の中、じいちゃんが大物を釣り上げて満足顔だ

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(21)「夏の行水」

暑い夏がやってきた。おもちゃのカエルと一緒に、たらいで行水。母さんはなにを蒸しているのかな?

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(20)「花の植えかえ」

気温が上がりきらない朝のうちに花の植え替え。そばでアサガオも咲き始めた。昔は蝶にとんぼ、生き物がたくさんいたものだ

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(19)「遊びの定番・馬乗り」

馬乗りは子供たちの遊びの定番。学校が終わると、幼い子も上級生もみんな一緒に日暮れまで遊んだ

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(18)「晴れ間の洗濯」

紫陽花が美しく色づいた。母さんが梅雨の晴れ間に洗濯をしている。洗い桶に身を屈め、大変だなあ

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(17)「朝の通学風景」

朝の風景。直江津から高田行きのバスが出て、学生が乗り込んでいく。当時は、女性の車掌さんが多かった

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(16)「つばめ飛ぶ」

遊びに興じる子どもたちの脇を、初夏の風に乗ってつばめが低く飛び始めた。「ひと雨来るかな?」

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(15)「針仕事」

ばあちゃんと嫁さんが針仕事とアイロンがけ。油分により針のサビを防ぐため、絎(くけ)台の中には髪の毛が詰まっていた。楽しい会話か、ちくりちくりと嫁姑の小言の応酬か?

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(14)「下駄とばし」

友達と競った下駄とばし。学校からの帰り道、夕暮れ空に向かって「エイ」「それ!」「僕のほうが遠くまで飛ばせるぞ」。明日も晴れるかな

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(13)「晴れ日の畳替え」

晴天下の畳替えといえば、昔は初夏の風物詩だったものだ。学校から帰ると、職人さんが軒先で作業していた。横にくっついてじっと見ていても飽きない。い草のいい香りがした

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(12)「相撲観戦」

近所の家にテレビが来た。子供も大人もみんな寄り合い、テレビを囲んで相撲の応援。白熱の一番に力が入り、手に汗握る

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(11)「フラフープ」

新しい時代に、新しい遊びがやって来た。カラフルなフラフープを持って表に出る。「首でも回せるぞ」。大人から、あまり過ぎると腸捻転になるよ、なんて言われたっけ

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(10)「五月の夕暮れ」

日暮れが迫り、風が出て少し肌寒くなった。頭に巻いたさらしは、じいちゃんのトレードマーク。負われた弟は機嫌がいい

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(9)「神社の祭りへ」

座布団を背負い、村の祭りへ出かける。春の楽しみだ。隣り近所で連れ立って、坂道を行く。もうひと息

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(8)「着物干し」

干し板は嫁入り道具の一つだった。再利用するために着物を解き、のりづけしたら、板にピンと張る。柱の上に被せた缶カラは、木が腐るのを防ぐ。作業の合間にさわやかな風が吹き抜けていく

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(7)「田おこし」

田植えを前に、いよいよ牛の出番だ。家族総出で田に出て、近くの親戚も手伝いにやって来る。協力し合い、野良作業に汗を流す。冬を耐えしのいだ動物も虫も生き生きと動き出した

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(6)「外遊び」

うららかな日の下で遊んでいる。兄は竹馬、妹はまりつき。かまってもらえない末の子がばあちゃんに抱っこをせがむ

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(5)「春の芝刈り」

雪解けが遅い山野だが、春の晴れ日が続き、ようやく分け入ることができるようになった。芝を刈り枯れ枝を集めて背負子に積み、家まで背負って帰る。暮らしの貴重な燃料源となる

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(4)「水車小屋と満開の椿」

祖母に手を引かれて、ちょっと水車小屋まで。足元にはたんぽぽ、見上げればやぶ椿が今を盛りに花開いている。春を告げるように、鳥のさえずりが辺りに響き渡る

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(3)「春がきた」

厳しい寒さが少しずつゆるみ、雪が消え、やっと外に出られるようになった。子供たちが待ちわびていた散歩。世話をするおばあさんのねんねこから赤ちゃんのかわいい頭ものぞいている

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(2)「早春賦」

山あいの村に、待ちわびていた春が来た。暖かな陽光が差し、梅の花が咲き始めた。かやぶき屋根も明るく照らされている

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(1)「家族の団らん」

人柄や感情が分かるように、家族一人一人の表情に変化をつけた。6人家族? いえ、もう一人います

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