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20歳でエベレスト登頂 伊藤伴さんが直江津中で講演 目標持つことの意義語る

20171124登山の伊藤さん.jpg写真=直江津中学校を訪れた伊藤さん。中学時代の同級生が購入した登山靴を紹介した

上越市立直江津中学校(竹内学校長、生徒355人)で24日、東京都在住の登山家で、昨年5月19日に当時の日本人のエベレスト登頂最年少記録を塗り替えた伊藤伴さん(21)による講演会が開かれた。伊藤さんは全校生徒を前に、エベレスト登頂時のエピソードや夢を持つことの大切さを語った。

上越市の「夢・志チャレンジスクール事業」として実施し、同校PTAが協力。伊藤さんの父が同市出身で、親戚が同校元PTA会長であることなどから、開催が実現した。

伊藤さんは東京経済大学経営学部に通う4年生。小学4年時に担任教師の影響で登山を始め、小学5年時に富士山、中学3年時にヨーロッパアルプスのモンブラン(標高4810㍍)への登頂に成功した。

伊藤さんは講演の中で、エベレスト(同8810㍍)登頂までの経緯を紹介。2015年4月、19歳の時に初めて世界最高峰のエベレストに挑戦するも、ベースキャンプ時にネパール大震災が発生。雪崩に巻き込まれ、怪我はなかったものの登山を断念した。

被災時には、同じく登頂を目指していた他の登山家が死亡する姿を目の当たりにし、恐怖心が生まれて登山から離れる日々が続いたという。だが、これまで登った山々の頂から見る景色を思い出し、再挑戦を決意。16年5月19日に、目標だったエベレストへの登頂を、当時の日本人最年少となる20歳で成功した。

エベレスト登頂時に履いていた登山靴は、中学時代の同級生らが費用を出し合って購入したもの。この日はその登山靴を持参し、また知人から多額の寄付金も集まったことなどから、「多くの人の協力があって登頂できた」と語っていた。

伊藤さんは登山を始めて以降、日本国内だけでなく海外の山々への登山にあこがれていたといい、「両親はお金を出さないと言ったので、お小遣いやお年玉を貯めて費用を作った」と紹介。中学3年時には30万円の貯金に成功し、モンブランに登った。登山を始めてからは、目標を達成するために努力する日々を過ごしていると、同校の生徒に伝えていた。

伊藤さんは「目標をあきらめず、他人に笑われても、目標を口に出していくことが大事。人生は一度きり。目標を達成できるまで挑戦してほしい」と話した。同校生徒会長の八木陽生君(15)は「中学3年時にモンブランに登ったと聞いて、とても同い年とは思えなかった。夢を持つことの大切さを学ぶことができた」と感想を語った。