上越よみうりは読売新聞に無料で折り込まれる日刊紙です。旧上越市を中心に政治・経済・サークル活動・スポーツ・イベント等、身近な話題を取材報道している市民新聞です。

温かく強い絆を未来へ 豪カウラ市職員のカナードさん 平和記念公園を訪問

20170907カウラ市職員平和記念公園訪問.jpg写真=展示館を訪れ、資料を見ながら話すカナードさん(左)と近藤会長

上越市と平和友好交流意向書を交わしているオーストラリア・カウラ市の市職員クリス・カナードさん(49)が7日、同市川原町の平和記念公園と展示館を訪れた。戦時中の資料などを見学したほか、追悼碑への献花などを行い絆を深めた。

両市は第二次世界大戦中に捕虜収容所があったことで、2003年10月、平和友好交流意向書に調印。06年度からは職員の相互派遣を行っており、カナードさんは3日から15日まで上越市で研修をしている。

同日、カナードさんは上越日豪協会の近藤芳一会長とともに平和記念公園を訪れた。戦時中、直江津捕虜収容所で亡くなったオーストラリア兵の追悼碑と、戦犯として処刑された日本人8人の法務死者追悼碑に献花した。カウラ市民で初めて日本人の追悼碑に献花したカナードさんは「亡くなった人のことを思い出し、追悼の意を込めて献花した」と語った。

展示館では、近藤会長の案内で同収容所の様子や平和への活動記録がまとめられたパネル、映像などを見学した。このほか、カナードさんは持参したカウラ市のマグネットやステッカー、パンフレットなどを近藤会長に手渡し、魅力などを話しながら同市をピーアールした。

その後の交流会で、カナードさんはカウラの日本人戦没者墓地を紹介。当時偽名を使っていた日本人が多く、今でも本名が分かっていない戦没者が多くいるという。その中で本名が分かった兵士の遺族が、2年前に長野県から同墓地を訪ねてきて遺灰を持ち帰ったというエピソードを紹介し、「とても感動的だった」と語った。

交流会を終えてカナードさんは「温かい歓迎を受けた。両市の交流はずっと続いてほしい。カウラ市に戻ったら日本の文化や、両市はとても温かい関係であることを伝えたい」と話したほか、上越市の子供たちへ「忘れてはいけない過去を学び、思い出し、反省することが大事。より良い未来につなげてほしい」と呼びかけた。

近藤会長は「両市には似ている部分も多く強い絆がある。カウラ市に限らずオーストラリアの人はこれからも大歓迎したい」と話していた。