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地震と大規模火災を想定 県と上越市が26年ぶり合同訓練

20170902総合防災訓練.jpg写真=高田の雁木通りを想定し、住宅密集地の消火訓練を行った

「防災の日」(9月1日)に合わせて、県と上越市は2日、同市新南町の県立看護大学と関川河川敷で総合防災訓練を実施した。地震を想定した訓練で約2000人が参加。住民の避難経路の確認や火災の消火訓練などが行われた。

市の総合防災訓練は地震や津波、水害などの想定で毎年行われているが、県との合同開催は26年ぶり。今年は、高田平野西縁断層を震源とした震度6強の地震速報が発表され、家屋の倒壊や火災などで同市新道地区周辺に避難勧告が出されたという想定で行われた。

この日は住民約1200人のほか、消防、警察、自衛隊、国交省、県、市など関係機関の約800人が参加した。午前8時30分に避難勧告が出されると、住民は市指定避難所の同大学体育館に避難。災害対策本部では、村山秀幸市長と米山隆一県知事がテレビ会議システムで情報共有訓練をしたほか、各区総合事務所との被害状況の確認訓練も行った。

同大ではバイクや航空機による情報収集訓練や救援物資の輸送、炊き出しや濃煙・消火・地震体験などが行われた。

避難所ではAED(自動体外式除細動器)体験や血圧測定などの健康相談、傘やタオル、新聞など家にあるのもを使ったケガの応急処置講座などが行われた。また動物同行避難訓練も行われており、愛犬と一緒に避難した同市鴨島3の早川智子さん(82)は「犬と一緒に避難訓練をしたのは初めて。同じ家族なので訓練機会をもらえて勉強になった」と話していた。

関川河川敷では航空自衛隊ヘリを使った負傷者搬送、河川の中洲や孤立集落からの住民の救出、重機で通行の妨げになってるがれきの除去活動をはじめ、消防署員による倒壊家屋からの救出などさまざまな訓練のほか、糸魚川大火を踏まえた大規模火災に対する消火訓練が行われた。

消防と消防団合わせて125人が消防車28台、排水ポンプ車、水幕ホースなどを使い、住宅密集地を想定し飛び火などによる延焼拡大を防ぐもので、一斉に放水が始まると集まった住民からは拍手が起こった。

訓練後、村山市長は「災害に同じものはなく、想像力を働かせながら訓練することが大事。『自分たちの町、自分たちの命を自ら守る』を合言葉に、早目の行動を心掛けてほしい」と話し、米山知事は「糸魚川大火や7月の大雨で皆さんの防災意識が高まってると感じた。県として最小限の被害に抑え、最大限の力を発揮できるよう整備をしていく」と講評した。