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就労の提供で再犯防止 安塚で職親プロジェクトの調印式

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写真=調印した協定書を持つ岩崎代表(左)と笹川会長、参加企業の代表者

刑務所や少年院から出た人を対象に就労や宿舎などを提供し、再犯を防止する「職親プロジェクト」が、中山間地では全国で初めて上越地域の11企業が参加して立ち上がった。本県では初となる調印式が10日、同区小黒の専敬寺で執り行われた。

職親プロジェクトは、日本財団(東京都)が2013年に設立し、企業と連携して、少年院出院者や刑務所出所者に職場や住居、教育プログラムを提供してきた。対象者は勤労意欲の高い初犯者で、殺人や薬物、性犯罪者は除く。これまでは都市圏が中心だったが、担い手が減少している農業や、人手不足になりがちな季節労働への就労を含めた就労支援モデルとして、中山間地域では初めての立ち上げとなった。

始めに日本財団の笹川陽平会長が「一人の人間の人間性、尊厳を取り戻し、社会に還元するのは簡単なものではない。ようやく核ができたので、定着率を上げて、成功事例を作ってほしい」とあいさつした。米山隆一県知事、村山秀幸上越市長も出席した。

プロジェクトを受け入れる地元小黒町内の八木勇二町内会長は、「この地域で農業と農村生活を通じ、更生を図ってほしい。町内会を挙げて支援したい」と述べた。

調印式には農業、旅館業、建築業、ラーメン店など上越地域の11企業が臨み、協定書にサインした。

支援する11社を取りまとめた農業生産法人、えちご棚田文化研究所の岩崎欣一代表は「地域の人はドラマのようなヤクザが入ってくるイメージを持つが、ちょっと生き方が下手なだけ。イメージを変えてもらうように説得した。(賛同を得て)日本も捨てたもんじゃないと思う」と話した。

今後は秋までに自宅を改装して2、3人を受け入れ、5年後に30人を目指す。米を中心とした農業のほか、漬物や農産加工、販売も行う計画。安塚を核にして、本人の意向や適正に応じ、他の10企業と仕事の連携を図っていくという。