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雪は安定した冷熱源 岩の原葡萄園で雪入れ作業

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写真=ロータリー式除雪機を使い、雪室内に雪を飛ばす作業を繰り返した(2日午前)

上越市北方の岩の原葡萄園(棚橋博史社長)は1、2の両日、雪室への雪入れ作業を行った。雪室と隣接する赤ワイン樽熟成庫で市指定文化財である「第二号石蔵」の温度管理のため、雪を冷熱源として使用するもので、石蔵内の室温が17度以下に保たれる。

雪室は同社創業者で、「日本ワインぶどうの父」と呼ばれる川上善兵衛が、雪の冷熱を利用してワインの発酵や夏場の石蔵内の室温調整を目的に設置。一時中断していたが、安定した温度や湿度条件下でワイン製造を行うことなどを目的に、2005年に資源エネルギー庁と同市の補助金を得て、雪室を復活再建させた。

雪入れ作業は例年、雪が多い年は1月に実施していたが、近年は2月に実施。雪室に入れる雪が園内のものだけでは足りず、今年も大型トラック数台がフル稼働し、牧区から運び入れた。作業は委託業者が担当し、運び込まれた雪をロータリー式除雪機を使い、雪室内に雪を飛ばす作業を繰り返した。

内部には330㌧の雪を貯蔵でき、雪室内は2〜4度に保たれる。雪は今年10月頃まで残るという。雪室熟成された赤ワイン「深雪の里」は今年6月頃、同社ワインショップや市内スーパーなどで販売される予定。同社栽培技師長の建入一夫さん(54)によると、同商品はやさしい甘さと酸味が特徴という。「雪の確保は難しいが、雪は安定した冷熱源。毎年恒例だが、雪入れ作業が終わるとホッとする。雪室熟成ワインは雪の風景を想像して飲んでいただきたい」と話している。