上越よみうりは読売新聞に無料で折り込まれる日刊紙です。旧上越市を中心に政治・経済・サークル活動・スポーツ・イベント等、身近な話題を取材報道している市民新聞です。

高田世界館 3回の講習会の最後に上映会

th_映写講習1.jpg

 102年目を迎えた日本最古級の映画館、上越市本町6の「高田世界館」でフィルム映写機の上映技術を伝える全3回の講習会が行われ、17日に最終回を迎えた。受講者が実際にフィルム掛けを行い、山田洋次監督のヒットシリーズ「男はつらいよ」第1作の上映会を行った。

 受講者10人は6畳ほどの映写室に集まり、映写技師の久保田定さん(80)を取り囲んだ。久保田さんが「昔のフィルムは可燃性で、危険物取り扱いの免許が必要だった。ランプは1500時間しか寿命がなく、今は製造していない。古いランプを手配して使っている」などと説明し、フィルムを掛ける実習に入った。

 実際に上映で使う35ミリフィルムを使って、受講者が順番にフィルム掛けを体験。ループを作るなど、フィルム映写機独特のこつを、久保田さんが手を取りながらアドバイスした。

 映画製作を目指して進学するという東本町5の石黒理恵さん(18)は、1回目からの熱心な受講者。「両手を使ってやるフィルム掛けが難しい。1か月経つと忘れてしまう。フィルムが回る音が好き」と話していた。

 今回初めて受講した妙高市志の長澤一さん(42)は、月に4、5本は映画を見るという映画ファン。「手の動きが難しい。映写技師の苦労が分かった」と話していた。

 講習会は同館を管理運営する「街なか映画館再生委員会」(岸田國昭代表)が、失われつつあるフィルム映写技術を伝承しようと、県勤労者福祉厚生財団の助成を受けて行っている。4月以降も講習会と映画上映を組み合わせて実施する予定。