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板倉区国川の地滑り発生1年 「これからは復興へ」

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 上越市板倉区国川で発生した地滑りから今日7日で1年。山から流れ出した土砂は、田を埋め尽くし住宅地に到達、住家4棟のほか作業所や車庫など7棟が全壊した。最大で21世帯83人に避難勧告が出され、現在も公営住宅などで生活する人がいる。一方、発生から1年が経過し主な対策工事は概ね終了。近隣住民は「これからは復興に向けて前に進みたい」と話している。

 地滑りは昨年3月7日に発生。規模は長さ500メートル、幅150メートルにわたり土砂量は75万立方メートルに上った。雪を含んだ土砂は住宅をのみ込み県道三和新井線まで到達。付近を流れる農業用の上江用水も土砂で埋まった。4月に入ると土砂の流れは収束。土砂で埋まった上江用水の代わりとなる仮の水路が完成し耕作期に間に合った。避難勧告は住宅が全壊した4世帯を除いて7月までに解除された。

 県は対策工事として県道まで到達した地滑り先端部の土砂を撤去し、ブロックを積んだ。また地滑りの原因とされる地下水の水位を下げるための集水ボーリングの工事も今年2月21日で終了した。県は「主な対策工事は概ね終わった」としている。

 また市の委託を受けて行っている上江用水の復旧工事は4月上旬に終了。仮の水路は今年の冬までに解体する。地滑り発生後から通行止めになっている県道三和新井線は、4月下旬の解除を予定している。

 このほか国川に隣接する同区曽根田(新屋敷)を守るために水田に築いた土の堤防「導流堤」は全長380メートルのうち曽根田側の120メートルを昨年中に解体。残りも今年の冬までに解体する。

 住家が全壊し公営住宅などに住んでいるのは6日現在で4世帯11人。そのうち3世帯は、国川の近くに移る意向を示している。地権者から土地を購入する予定で近くまとまる見通しという。

 このほか土砂で埋まったままの水田約1・7ヘクタールについて、地権者は畑などとして活用方法を探る。

 野澤隆明町内会長(64)は「あっという間の1年。この間、町内は結束し多くの人が協力してくれて感謝したい。まだまだ課題はあるが、これから復興に向けて頑張りたい」と話している。