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稲田の大ケヤキ 治療作業


 上越市の天然記念物で、菌類による腐敗が進んでいる樹齢800年の稲田諏訪神社(稲田1)の大ケヤキで、樹勢を回復して枯死を防ぐ治療作業が行われている。地元の保存会が市の地域活動支援事業を活用して実施しており、16日は樹木医や業者らが腐敗した枝を切除。今後は殺菌剤を注入するなどして25日ごろまで作業を行う。
 大ケヤキは鎌倉時代、親鸞が布教の際に植えたとされ、地元では「お諏訪さんの大ケヤキ」と呼ばれている。高さは25メートルで幹回りは9メートル30センチ。2002年には市の天然記念物に指定された。
 だがここ数年は、菌類の繁殖で枝の腐敗が進んでおり、幹にもコフキサルノコシカケという菌が見られるようになった。今年1月下旬には記録的な大雪で、太さ170センチと153センチの2本の大枝が折れる被害もあった。
 そのため、稲田地区の町内会長や稲田諏訪神社の氏子総代でつくる「お諏訪さんの大ケヤキ保存会」(山田弥市会長)が、本年度の市の地域活動支援事業を活用して治療作業を行うことになった。市からは約190万円の補助を受けた。
 作業は10日から行われ、まず大ケヤキの周囲に足場を組んだ。16日から大ケヤキへの治療作業が本格的に始まり、業者が折れた枝周辺などを切除。担当する五泉市在住の樹木医、佐藤賢一さん(61)は「だいぶ弱っているが、これ以上の腐敗が進まないようにしたい」と話した。
 作業は殺菌剤を注入するほか、菌が好む湿気を防ぐため切り口周辺に金属板を被せるという。山田会長は「市の天然記念物で、景観資産にも選ばれている。治療を通じて長生きしてほしい」と期待していた。
写真=足場が組まれ、作業が行われている大ケヤキ