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書家・早川大斗さんの遺作展


 上越市西城町4の書家で、2010年に72歳で亡くなった早川大斗(本名、早川昭彦)さんの遺作展が18日、同市本城町の市立高田図書館内小川未明文学館市民ギャラリーで始まった。生に対する気持ちを込めて書いた遺墨など、早川さんの作品が合計約80点展示されている。会期は20日まで。
 早川さんは元高校の書道担当教諭。有名公募展入賞など、全国規模で活躍した。2006年に肺炎をこじらせて入院し、退院後は車椅子の生活となったが筆を持ち続け「古希の個展を開きたい」と闘病しながら作品を書きためていた。
 遺作展は闘病中に書きためた作品を中心に展示している。大型の額や軸など、早川さんの思い入れが感じられる様々な作品が並んでいる。
 個展を開きたかった早川さんの願いを叶えたいと、妻の智恵子さんら遺族が中心となって企画して開いた。開催時期は、早川さんが退院した頃に万感の思いを込めて書いた自詠句「天命にまだ續きあり若葉風」にちなみ、5月にした。「絶筆となった『人は病気で死ぬんじゃない 寿命で死ぬんです』を見て、遺作展を開く決意をした」と智恵子さんは語る。
 初日、早川さんを慕う大勢の人が訪れた。大手町の杉山百合子さんは「温かい早川先生の人柄が書の中から浮き上がってくる気がする。とても懐かしい気持ちで見ている」と鑑賞していた。智恵子さんは「書から主人の思いを感じ取っていただきたい」と話した。
写真=早川さんの自詠句「天命にまだ續きあり若葉風」を見つめる妻の智恵子さん