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「岩の原小唄」復活

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 岩の原葡萄園のある上越市高士地区で、かつて唄い踊られていた地域民謡「岩の原小唄」が23日、市立高士小学校の文化祭で同校3、4年生や地元の女性によって披露された。岩の原小唄は戦後、祭りなどで頻繁に流れていたが数十年前からほとんど聞かれなくなったという。昨年、地元の婦人会が後世に伝えようと楽譜などを集めて復元。今回、葡萄園について学ぶ児童が希望して踊った。
 岩の原小唄は高台にある葡萄園から見た景色やぶどう酒の仕込みなどを唄った民謡。葡萄園の創業者、川上善兵衛の依頼を受けて、童謡「シャボン玉」で有名な中山晋平氏が作曲し、上越地方で多数の校歌を作詞した小山直嗣氏が詞をつけた。
 元々は葡萄園の作業員が作業の合間に唄っていたが、1949年頃に発表されると地元の祭りなどでも披露された。だが30年以上前から聞かれなくなり、踊れる人も少なくなった。
 転機は昨年だった。高士地区婦人会が「地元にとって誇りのある民謡。後世にも伝えたい」として歌詞や楽譜などを収集するなどして復元。市の地域活動支援事業にも選ばれCDやDVDを製作し住民に配布した。
 同校では総合学習で葡萄園や善兵衛について学んでおり、3、4年生の希望で文化祭の中で披露することになった。児童は事前に映像を見たり、婦人会から指導を受けたりして臨んだ。
 会場の体育館では多くの保護者が見つめる中、3、4年生17人と婦人会9人は輪になり、民謡が流れる中、腕を振り上げたりして踊った。同校4年の中嶋一穂君(9)は「たくさん人がいるので緊張したけど、事前に練習したのでうまくできた」と笑顔を見せた。
 婦人会の保坂いよ子会長は「子供たちは上手に踊っていた。今後も地元の大切な文化を大事にしてほしい」と話した。
写真=岩の原小唄を披露する児童と高士地区婦人会