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NPO越後青苧の会が栽培地で焼畑を実施

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 戦国時代に上杉謙信公の財政を支えた繊維「青苧」を後世に伝えようと活動しているNPO法人「越後青苧の会」が3日、青苧の原料となる植物カラムシを栽培している愛宕谷公園で焼畑を行った。市民向け体験会も開く計画で、理事長の中戸正子さんは「約500年の伝統がある青苧を、若い人に知ってもらいたい」と話している。
 青苧はイラクサ科の多年草木、カラムシから取り出した繊維。古くから越後上布の原料として珍重された。戦国時代には謙信公が青苧商人や港に出入りする船から税を徴収し、軍事などの財政を支えていたとされる。同NPOは越後の失われつつある文化を後世に伝えようと、青苧の原料となるカラムシの栽培を行うなどしている。
 同公園では、管理する市の許可を得て2009年、225平方メートルの土地に市内の山地などに生えている野生のカラムシの根を移植して栽培を始めた。青苧の先進地、福島県昭和村の方法などを参考に試行錯誤して栽培。焼畑は、カラムシの生育を同等にして、より質の良いものを栽培するために行う。害虫の卵や雑草の種を駆除し、灰が肥料になる利点もあるという。
 同日は春日山城跡のふもとにある同公園の畑にメンバーや地域住民など10人が出て作業。わらを使って着火すると瞬く間に燃え広がった。
 今後は小中学生も交えて、まっすぐに伸びるよう風除けを設置する計画。順調に育てば8月ごろに刈り取りができ、一般市民らを対象に、カラムシから繊維を取り出す「苧引き」の体験を行い、青苧について紹介する催しを行う予定だ。
 中戸さんは「いずれ地元で栽培した青苧で布を織ったり、謙信公ゆかりのものとして土産品を開発することができたら」と話していた。
写真=青苧の原料「カラムシ」の栽培地で焼畑を行った(愛宕谷公園)